「神風王道」は、2011年7月大会がデビュー戦。「紅虎」、「YMTフレンズ笑天」、「突撃瞬希輝太」、「轟木トガイ」、「極心トガイ」、「伐折羅天龍」と名だたる相手を軍門に下し、無傷の6連勝中。祖父は横綱牛として名を馳せた「鮫島号」(元沖縄 たくまトガイー)であり、相手の攻めを受け流す守りが巧みで、ここぞという時の集中力を高さで勝機を見逃さない。
対する戦闘荒鷲は、デビュー前からタッチュー気味のガン角を生かしたツキ技の巧みさで知られ、2012年1月の大会で「青龍」に勝利し初陣を飾ると、同年10月の大会で「伐折羅天龍」を退け、本年5月の大会でベテラン「富士皇」を10分弱で下し、試合巧者ぶりを見せつけた。
体格差で上回る神風王道の有利とする下馬評が多いが、パワー・スタミナとも十分な両牛だけに技の切れが勝敗を左右するものと思われる。戦闘荒鷲が先に仕掛けてどんどん攻めて来れば、神風王道にとって狙い通りの展開だ。巧みに回り込みながら相手の足下が軽くなるのを待ちたい。攻めが弱まった一瞬の隙を見計らって懐に飛び込み、敵を敗走させるだろう。
一方の戦闘荒鷲も相手が焦れて攻めて来るのが狙い目だ。タッチュー角で敵の攻めを押さえつけ、真眉間にダメージを与えて戦意を奪おうとするだろう。
人牛一体の激しい攻防が繰り広げられるのは間違いない。全勝対決を制するのはどちらか。闘牛ファン期待以上の激闘が披露されるはずだ。
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