日 時:平成28年1月3日(日)午前10時対戦開始(予定) 場所:徳之島なくさみ館(伊仙町東目手久) 主催:伊仙町闘牛協会西部支部 後援:徳之島闘牛連合会 入場料:大人3,000円(高校生)、小人1,000円(中学生)、小学生以下無料 ----------(以下連合会事務局および伊仙町闘牛協会西部支部より掲載依頼)----------------- 〔お詫びとお知らせ:平成27年12月30日付〕 1月3日に開催される 全島一・ミニ軽量級優勝旗争奪戦におきまして、「天龍王」対「吉村畜産☆光」の対戦が諸般の事情により取り止めとなりました。 取組を楽しみにしていた多くの闘牛ファンの皆様にお詫び申し上げ、ここに大人入場料金を 2,000円 にしてお詫びとお知らせにいたします。 尚、ミニ軽量級を含む他の取組はプログラム通り行います。 どうぞご理解をいただくとともに、皆様のご来場をお待ち申し上げます。 (伊仙町闘牛協会西部支部)
天龍王 (牛主:伊藤範久、8勝2敗)
なにわ 若大将 (元新潟 若大将、牛主:なにわ同志会)
雷神煌龍 (元沖縄 雷神永龍、牛主:仲兄弟、沖縄6連勝)
仁美天一 (牛主:重田みなみ&海舟、8勝1敗)
全島大会に相応しく、人気・実力とも兼ね備えた名牛が多く出場し、今後の活躍が期待される若手牛対戦にも注目が集まる大会となっている。中でも、通常の大会なら横綱戦にランクされるであろう「仁美天一」対「平山美龍」が封切戦で激突する。この一戦から何としても見逃せない。 「仁美天一」は、2013年5月大会まで5連勝として「康貴大力」との全島一横綱決定戦に挑んだものの惜敗。その後も勝ち星を上げ続け3連勝で、通算戦績は8勝1敗である。 一方の平山美龍は、本年1月大会で観客の度肝を抜く爆弾速攻を「基山商事 力進」に見舞い、4連勝目を飾って存在感を見せつけた。現オーナーにトレード後も連勝街道をばく進し、もっか6連勝中である。 これぞ徳之島闘牛の醍醐味と言える対戦であり、どちらか勝つにしても長期戦になだれ込むことはなさそうだ。対戦開始早々、1トンを上回る大型牛が荒々しい攻防を展開し、会場を埋め尽くす観客を魅了するであろう。 そして、「野島建設 闘将☆マングース」対「昇天龍」のミニ軽量級優勝旗争奪戦、「天龍王」対「吉村畜産☆光」の全島一優勝旗争奪戦は、全国の闘牛ファンが注目する。闘牛大会に対する問い合わせが県外からも多く寄せられており、注目度も非常に高いことが実感される。特に結びの一番は、近年まれに見る大一番であり、この一戦観たさに沖縄をはじめ島外からも多くの観客が訪れることが見込まれる。
チャンピオン「天龍王」は、2010年1月大会のデビュー戦が不戦勝。11年10月大会で「狙琉邪」に11分弱で勝って2連勝とし、13年1月の全島一優勝旗争奪戦において「基山大宝」に惜敗。続く6月の大会で「荒神北斗」に不戦勝した後、10月の全島一優勝旗争奪戦でチャンピオン「喜念王道 康貴大力」に6分46秒で勝利し、悲願の優勝旗を獲得した。 続く14年1月の全島大会で「闘将恒夫丸」を44秒で退け初防衛に成功したものの、5月の全島大会で「保岡大信玄」に5分31秒で敗れ、タイトルを失った。本年1月大会で、「白竜暉」を9分11秒で下すと、闘牛ファンの記憶にも新しい5月の全島大会で、チャンピオン「牛若丸 牧山号」に怒涛の速攻を決め、僅か38秒で2度目の王座獲得を果たした。10月大会では、過去にも成功例が少なく難しいとされる「カケ戻し」を実現し、全島一王座防衛に成功した。 チャレンジャー「吉村畜産☆光」は、沖縄の前全島一横綱「古堅モータース若力」で、通算戦績が10勝1敗2分。11年3月のデビュー戦こそ飾れなかったが、その一戦後に古堅モータースにトレードされた。「牛の神経質な一面が敗戦の一因である」と見込んだオーナー佐久川政秀氏は、牛舎でラジオや音楽を大音量で流し、勢子の発する「ヤグイ」と呼ばれる掛け声に慣らすなどの努力を続けたと聞く。 1年余の十分な休養後、12年3月の「チャリティー大闘牛大会」から戦線復帰すると、6月は「雷神天王」、9月に「ゆかり号」などの実力牛を連破。地元紙でも「勢いが付いた巨漢はまさに“大化け”状態」と称される活躍ぶりで、13年5月の「春の全島大会」において、無敗王者だった「東山優武勝」からわずか5戦目で全島一横綱の座を奪取した。11月大会で初防衛を果たしたが、14年5月の2度目の防衛戦は、引分け判定による優勝旗の本部預かりとなった。 無冠とはなったものの、同年8月大会に「ブルジュニア」、11月大会は「一撃ガン太」を退け、本年5月「春の全島大会」において「東立成号」を3分余りで下し、王座復帰を果たした後に、現在のオーナーが1千万円という破格の値段でトレード。10月31日の大会で徳之島初お披露目となったが、存在感で敵を圧倒し19秒で勝利。真の実力は、この全島一優勝旗争奪戦で披露することになるはずだ。 両牛の入場と同時にその巨体に驚く観客のどよめきが広がる中、全島一優勝旗争奪戦独特の異様な雰囲気を気にせず、互いに体全体を見せ付けての仕切りが披露され、館内は静寂に包まれるであろう。 徐々に距離を詰め、角を交わらせる両牛。巨体をさらに膨らませ圧力を掛けてくるチャレンジャー吉村畜産☆光に対し、あいさつ代わりワリ技で応酬するチャンピオン天龍王という、序盤の駆け引きが予想される。 ここからは、先にギアチェンジし全開となった方が有利な展開に持ち込めるであろう。天龍王としては、体重差をものともしない爆弾速攻を見舞い、そのまま一気に柵に張り付け、追い突きを決め勝負ありとしたい。対する吉村畜産☆光は、体重を乗せた怒涛の押し込みで敵を圧倒したいはずだ。 互いに、闘志むき出しの攻防を繰り広げ“これぞ日本一決定戦”と言える名勝負が展開されるものと思われる。先に闘志の萎えた方に隙が生じ、戦線離脱となるであろう。全島一優勝旗を掲げ、祝杯に酔いしれるのはどちらか。
チャンピオン「野島建設 闘将☆マングース」は、2011年5月大会の「阿権少年団智哉岩力」との対戦を皮切りに、「琉誠嵐」、「SEIKA.Jr.獅子王」、「ぐるくん」、「闘天ぶちかまし永岡号」、「コブラ」、「友志ゴールド」と無傷の7連勝とし、昨年1月大会は「闘天ぶちかまし永岡号」との再戦を31分42秒で制し、栄えある優勝旗を獲得した。続く5月のタイトル戦ではチャレンジャー「治野兄弟将龍」を21分43秒で退け初防衛を果たし、10月大会に「大龍」を29分06秒、本年1月大会では「昭和51年 天龍紫月」を26分06秒、5月大会で「風天の花嵐」を6分28秒、10月大会は「闘将嵐嵐」を22分37秒で下し、5度目のタイトルを防衛、通算戦歴を13連勝としその勢いはとどまるところを知らない。 チャレンジャー「昇天竜」は14年5月の全島大会で、2連勝中だった「大当り同心こまめ」に速攻を決めて、2分17秒で殊勲賞を獲得する勝利を上げ、10月大会では若手期待牛「福田友力号」を11分55秒で退け、技能賞を獲得。続く4月26日大会では、「中兄弟蓮希」を16秒で圧倒。ツキ・カケ・速攻の3拍子が揃う、人気実力牛だ。 結論から先に言えば、チャレンジャー昇天竜が中兄弟蓮希との一戦で見せ付けた電撃速攻で相手を柵に張り付け完膚なきまでに敵を蹴散らすことができれば、新王者の誕生となるであろう。 しかし、ミニ軽量級の体重の上限(750kg)を、減量すること無くクリアーできるほどの小兵でありながら、体重差で上回る相手と数々の修羅場をくぐり抜けてきた闘将☆マングース。これまでも完全に柵に張り付けられたことなどないほど、守りも巧みである。だからこそ、5度のタイトル防衛を果たし、王者として君臨している。 その強さの秘密は、攻めている方もチャンピオンの鋭い角が顔面や首回りなどに当たるため、徐々にダメージを広がり戦意が奪われることにもあるのではないだろうか。その牙城を昇天竜が崩せるか注目される一方、通算戦歴14連勝とし現役牛最多勝記録の更新へも期待が集まる。 チャレンジャーが得意の戦法でチャンピオンを圧倒し、新王者の誕生となるのか、格の違いを見せ付け闘将☆マングースが王座を保持するか。ミニ軽量級優勝旗の行方や如何に。