「闘将恒夫丸」は、2008年1月の大会に8分弱で「綾香トガイ」に勝利し初場所を飾った。09年4月大会は22分余り闘い「闘魂パンダ」と引き分け、同年9月大会の横綱戦で「丸正建設蟹号」と対戦。13分41秒で惜敗したものの、元全島一横綱を相手に善戦し、翌年10月ナイター大会の横綱戦に出場すると、武器を有効に生かしたワリ技を見舞い、30秒余りの短期戦で赤鮫に勝利し復帰戦を飾った。昨年1月大会で、元全島一横綱「龍王丸」に4分弱で勝利し、全島一横綱チャレンジャー候補として上げられている実力牛だ。
対する「玉江大王」は、09年9月の大会で「タイセイ空調」に勝利しデビュー戦を飾ると、翌年8月大会で当時3連勝中だった「健翔王」を退けて評価を高めた。昨年8月大会では、当時の重量級チャンピオン「誠龍輝」に挑戦し12分余りで惜敗したが、足の故障が完治しないままの出場であり、今回は万全の状態で悲願の優勝旗を獲得に挑む。
闘将恒夫丸は、角カケを外して相手のマキを傷め続け、戦意を奪い勝機を見出したいところ。連勝の勢いのまま全島一優勝旗挑戦を目指して突っ走るためにも、ここで負けるわけには行かない。
一方の玉江大王としては、闘将恒夫丸のガン(蟹のハサミのような)角でマキと呼ばれる顔面にダメージを受ける前に勝負をつけるのが理想と思われる。健翔王戦のように間髪いれず敵の懐に飛び込み、速攻で相手を柵に張り付ける短期から中期戦で勝敗を決したい。
一気の速攻による短期戦で決する可能性があるが、互いにカケとツキ技の攻防を繰り広げ5分から10分を上回る中期戦となる展開も考えられる。横綱戦に相応しい、1トンを超える大型牛の迫力あふれる激突となるであろう。
|