新重量優勝旗決定戦に劣らない体格差のある両牛の対戦だが、中・軽量級ならではのスピーディーな技の応酬が予想され、闘牛ファンならずとも見逃せない一戦と言える。
「誠天隆愛ちゃん」は、今年1月の大会がデビュー戦。激しいつばぜり合いの末に角が折れた相手が敗走し、2分余りで初陣を飾った。沖縄本島産で、6歳を超えて更に体躯が充実。闘牛どころ諸田集落で鍛えられ、気力がみなぎっている。
対する「大虎朗パンダ」は、昨年6月のナイター大会がデビュー戦。序盤は体格で上回る「三代目村田アキラ号」の攻めに苦戦するも、徐々に有利な形成に持ち込み、11分で初場所を制した。徳之島産の5歳牛で、益々の活躍が期待されている。
互いにツキ技と角カケを得意とするだけに、技の切れ具合が勝敗を左右しそうだ。体高で上回る誠天隆愛ちゃんとしては、上から抑えるような角カケで相手の得意技を封じ、スタミナを消耗させながらじっくり攻めたい。
一方の大虎朗パンダは、対戦開始と同時に積極的にツキ技を繰り出して行きたい。気性の荒さでは定評があるだけに、例え相手が打ち返してきてもひるむことなく、ツキ・ワリ技で顔面にダメージを与え戦意を奪えば勝機到来だ。
スペシャルマッチに相応しい、5〜10分の顔面を鮮血に染めての激闘となるのは間違いない。
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